五百円玉

神戸市東灘区、御影で、昭和の香りの学習塾、 中島ゼミです。

 

結局、木曜日はお天気がいまいちで、御影中学の体育祭は、流れてしまったようですね。
それに連れて、3年生の実力テストも、来週まで延期とか。 再来週は中間テストなのに、回数だけこなせばいいと言うのでしょうか?
先生たちの都合を優先して、生徒さんたちは後回しにされてしまいましたね。

五百円玉

先週は、うれしい事があった。 また、五百円玉の大切さを感じた。

外出しようと、マンションの廊下を歩いていると、中学生が家の前にへたり込んでいた。

聞いてみると、カギの受け渡しがうまくいかず、閉め出されてしまった、のである。

汗をかいてしんどそうだ。
確か、六甲中学の2年か3年だったはずだ。

六甲中学は体育祭を盛大にするので有名だ。それで消耗しているのか? だが、進学校の体育祭は春にやってしまう。

家の方が帰って来るまでには、まだ時間があるようだ。

それで、私はサイフを探ってみると、五百円玉が出てきた。

「ジュースでも買い」と渡すと、パッと手が伸びた。 「ありがとうございます」

素早かった。 さぞ喉が渇いていたのだろう。

「あー、良かった」

と私は思った。

もし、五百円玉がなければ、百円玉をいくつか渡していたところだ。

だが、いくらにしようか? 200円ではジュースでギリギリだ。 お菓子とか、パンも食べたいだろう。

300円、400円? 百円玉を4枚も5枚も、ジャラジャラとは、あげずらい。

五百円玉で良かった。

ふだんは、会釈するくらいの人から、お金を受けとるのは、中学生にとっても、ちょっとした決断だろう。

五百円玉をサッと渡して、パッと受けとる。

こういうのは、あうんの呼吸というか、渡し手と受けとる側がタイミングよくすまさないと、いけない。

時間がかかると、親しくない子どもさんに、気を使わせてしまうかな、とか、

相手もみだりにお金をもらうと、親から叱られれ、そうである。

でも、私にしても、いったんサイフから出したのを、しまいにくい。

私は、気持ちの受け渡しが、うまくいって良かった、と思った。

お互いのタイミングが合って、はじめて、お金にしろ善意にしろ、授受が成り立つ。

ボランティアの活動でも、被災した方々の、何をすればいいのか、その時期を選ぶのは難しいと聞く。

五百円玉の、いいもらい手に、恵まれて良かったな、と思った。

そして、これからは、サイフには五百円玉を、心して、入れておくようにしよう。

ありがとうございます。

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