続)コミニュケーション麻雀
引っ込み思案の高齢者の男性にも、楽しんでいただけるようにコミニュケーション麻雀は考案された。
当時、東北地震の仮設住宅に独りで暮らす高齢者の方を、集会所に引っ張り出したい。
コミニュケーション、他人とのつながりを、地震前のように取り戻してもらいたい。
K氏は、企業様の寄付を受け、福島、宮城、岩手の仮設住宅に20組の麻雀セットを届けた。
だが、楽しみ方を指導して始めて、コミニュケーション麻雀は真価を発揮する。
4人一組( 8人一組の場合もある )のゲームを4組に、ビンゴゲームのように進行役が入るとちょうどいいのだそうだ。
つまり、4テーブル16人には、麻雀上級者、初心者また、性格陽気、内気が入り混じる。
その交通整理をして、ゲーム自体が面白く、かつ参加者の交流を深める。
約2時間のコミニュケーションの場を有意義なものにしたい。この司会者の役割は重要だ。
麻雀の場を盛り上げ、行き過ぎは抑え、全員が発言するように促し、自慢話や愚痴にも耳を傾けねばならぬ。
そして、ゆくゆくは、進行役が居なくても参加者どうしが麻雀を楽しみ、話し、傾聴し、互いにカウンセリングができる地域社会を目指すのだろう。
牌の大きさは、赤い牛乳石鹸くらい、250gとやや重い。
ひとりでは並べたり配ったりできない。そこで、最小限のコミニュケーションが取れる。
頭の体操と手先の運動も兼ねている。
また、現在は諸事情で、巨大麻雀牌は中国で作製しているが、福祉施設の作業場に依頼できるように、仕様も工夫するそうだ。
限り無い可能性をひめた、コミニュケーション麻雀は、高齢者や被災孤立者のお役に立てるように現在進行形なのである。