お稽古事の整理
元号も、令和と新たまったが、肌寒い4月入りである。
お稽古事というと、スイミング、ソロバン、習字、英会話、ピアノなどが人気順位に入りますが、これからは、どれを優先するのが、良いでしょうか。
前回にもふれましたが、来年度、小学校の教科書増大が見込まれます。
中学入学では遅く、6年生に上がる時から、中学生の勉強を始めて4年間で高校受験に備えるのが生徒さんには、無理が少ないようです。
高校浪人はできないなら、早く始めればいいだけのことです。
学習塾でも、公立中学進学予定の小学校6年生さん対象の英・数講座 ( もう算数・国語ではない !) のプロモーションが激しくなるでしょう。
お稽古事について、今まで、ご家族にお伺いしたことなどを、まじえて、ひとつひとつ見ていきましょう。
スイミングは、命にもかかわるし、中学校の体育で「2」を取らないために、クロールと平泳ぎはマスターしたい。
だが、2年も3年も、ダラダラ、選手コースなど、続けてスピード競争をしても意味がない。
もちろん水泳は、ぜんそくや関節痛にもいい、生涯スポーツである。
しかしスイミングの選手コースなど、論外である。 だいたい、各中学で水泳部がないところもある。
中学校で他の適当な部活に所属して、選手コースを続けていく、って無茶でないの?
ソロバンは、小学校低学年で、足し引きや、九九を覚えるまでは、多いに役立つ。
しかし数学とは関係がないし、高学年ではむしろ平均点以下の人には、負担が大きい。
珠算連盟のホームページには、6つの特長が述べられていて、数学が全てマスター出来るように述べられている。
1、注意深い観察力
2、イメージとヒラメキ
3、記憶力
4、集中力
5、情報処理
6、速く聴き・速く読む
これって、盛り過ぎでしょ!
実際、私が今まで問題だと思うのは、
1、週3回など時間が長い。
2、1000 – 467 = など、そのままやってしまう。 100- 67 + 500 = と工夫をしなくなる。
掛け算でも、25、16など、良い感じ!の数を探さない。
3、文章題をじっくり考えず、直ぐ答えをほしがる。
4、小学校高学年で、分数・乗数・逆数の計算が弱くなって、
5、中学に入ってからは、関数 ( グラフ) 、図形分野になると壊滅する。
本人もこれだけ、ソロバンをやったのだから、数学は出来るはずだ、と思い込んでしまうのが、問題だろう。
残念ながら、ソロバンと数学には、ほぼ関係がない。
習字は字はきれいに越したことはないし、週1回1時間ほどで宿題もなく、中学でも書き初めなど、国語の内申点でプラスになる。
英会話は、広告などで「初めの100時間は無料!」とかあるように、時間をかけるビジネスモデルだ。
無料はいいけど、毎週2〜3時間も外国人と会話するって、ムダではない?
スマホゲームで、無課金で、出来るとかあるけど、そもそも、早く寝た方が健康的です。
英語教科書で中学2年のはじめ、
be 動詞、一般、進行、過去、未来くらいまでは、分かりのいい子なら、文法で理解すれば、半年で仕上がる。
あとは、単語を覚えて、ドンドン長文を読んで行けば良い。
ECCなど、会話以外の英語塾では、塾の先生にもよるが、フランチャイズ契約なので、教材や指導法が本部に決められ、逆らえない。
思い通りにの指導ができないのも問題がある。
ピアノなら、楽譜を読む、移調、和音など、ある程度の音楽理論を、説明してくれる先生なら中学の音楽のテストで役立つ。
だが、発表会を中心にする教室では、勉強の役に立たないだろう。あくまで趣味であるのを、忘れない事だ。
将来、音楽大学などに進学しても、お金がかかるし、競争が激しい、就職が無い。
国公立大学の音楽学科でも、( 近くでは京都市立芸大、神戸大学人間科学部など ) 卒業後の就職は、プロは難しく、結局、学校教師になる人が多い。
中学生で、音楽、踊り、絵画などを続ける判断は、経済的に恵まれた家庭で許される、贅沢だと考えた方がいい。
まとめると、おすすめは、泳げるようになるまで、スイミング、小学校低学年での、ソロバン。
英会話、ピアノは、それ自体が楽しみなので、何か他に役立つとか考えない方が良いのではないか。
習字は時間も短く、月謝も安いので、続けると良い。
小学校の教科書増大を受けて、受験に直接関係のない、お稽古事は早めに、整理したいものだ。
どうしても、という習い事は、受験が終わって高校生になってからでも、情熱が残っていれば、再開すれば良いのだから。