橋を架ける

金曜日の夜は、日が迫った仕事がたまって教室でコンビニ弁当を食べていたら、女子サッカーの試合時間になってしまった。

ツイートを見て、ライブ動画があったので、スマホで、チラ見しながら、仕事した。

水曜日の試合のときも、思ったのだが、前半終了で、ロッカーに引きあげる選手たちは、バラバラである。

なでしこの全盛期には、澤選手や宮間選手を中心に4、5人が話しながら、引きあげてきたものだ。

やっぱり、三十代の選手と二十歳そこそこの選手では、あまり話さないのだろうか?

同窓会などで聞くと、今の若い人は、「メシ、おごろうか?」
と誘うと「仕事ですか?」
と、返される、と言う。

仕事ではない、と言うと「結構です」と言うし、仕事の話と言うと「仕事中にお願いします」と、いずれにしろ、断られてしまうそうだ。

「せっかく、橋をかけたのに、もったいないわ!」

わたしも、アルバイトで、講師の方や事務に来てもらったり、しているが、なかなか苦心している。

自分のボスが、何を考えているか、知りたい、と思わないのだろうか?

若い頃は、わたし達は、ほぼ毎日、仕事関係の人と、晩メシを食べた。飲みにも行った。

そこで仕事中には、話せないことを聞いた。また、人物評などは、社内外の人間関係を知ることに役立った。

今は、残業禁止やコンプライアンスでそんなことはないのだろうが、
仕事のあとで、明日の段取りや、取引先との商売が決まった。

しかし、教材業者さんたちとの、晩メシは大事だ。 どんな教材を、どの教室が使っているか?

業者さんが売りたい教材なのか、塾に役立つ教材なのか?

ホンネを聞き出すのは難しい。

業者さんとの、オフレコの付き合いがなければ、役立たずの教材に高い値段を払わねば、ならなかっただろう。

メンテナンスにやって来るコピー屋さんとも、わたしは、スタバでいっしょにコーヒーを飲んで話す。

コピー機本体にしても、毎月1万円のリースで五年契約が普通だ。

カウンター料金も、黙っていては、1枚10円である。

その上、トナーというインクを無料提供か、購入かも、ある。

アマゾンでも、日々、商品価格は上下に動く。

ましてコピー機は、販売店の決算月には、値崩れする。 メーカーの決算もある。

自分が欲しい時ではなく、相手が売りたい時に買いなさい。

そういう時には、人と人との関係がモノをいう。

時は金なり。情報もまた大切だ。

この人にはおしえてあげよう、そんな関係を築くのは、時間がかかる。誠心誠意の心意気が必要だ。

今の若い人には、そんな、自分をかわいがってもらう、努力が足りない、ように思う。

漕ぎ手無しに荒海にひとり船出する、船長である。

なでしこの、アイルランド戦は、日本の辛勝に終わったようだ。

深夜でも、もう、震える寒さではない。
だが疲れた。
タクシーで帰宅した。

竹の子ご飯にソラ豆、菜花のおひたし、春の色合いが美しい。
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